2024年10月、北海道江別市の公園で
当時20歳の男子大学生が男女6人から集団暴行を受け死亡した
「江別市男子大学生集団暴行強盗致死事件」。
この極めて凄惨な事件において
犯行を牽引したとされる川村葉音被告(21)に対し
一審の札幌地裁は懲役30年の判決を言い渡しました。
しかし、この判決を不服として川村被告と検察側の双方が控訴し
泥沼の司法闘争へと発展しています。
この記事を読めば、かつて「教師」を夢見た優等生がなぜ冷酷な犯罪に手を染めてしまったのか
その驚きの経歴や出身校、法廷で明かされた家族の壮絶な教育方針、さらにはネット上で特定・拡散された彼氏の画像や事件への関与
そして最新の裁判状況にいたるまでの全貌がしっかりと分かります。
川村葉音(かわむら はおと)の経歴

凄惨な事件の概要と川村被告の犯行
「江別市男子大学生集団暴行強盗致死事件」は、
被害者である長谷知哉さんと元交際相手の八木原亜麻被告との
別れ話のトラブルが発端でした。
川村葉音被告は八木原被告から相談を受けたことをきっかけに
自身の交際相手である少年Aや主犯格とされる川口侑斗被告らを
自身の車で現場の公園へと招集しました。
男女6人のグループで長谷さんに激しい暴行を加えて死亡させ
さらに現金やカードを強奪するという
極めて悪質な強盗致死事件へと発展させたのです。
裁判において、札幌地裁は川村被告が
「主導したとは言えないが、流れを作出して犯行を牽引した」と指摘しました。
一方で「死亡への直接的な寄与は限定的」とも判断され
無期懲役の求刑に対して有期刑の上限である「懲役30年」の判決が下されました。
しかし、川村被告側は、
「事件は偶発的だった」
「懲役13年の有期刑が妥当」として減刑を求め
無期懲役を求刑していた検察側とともに
双方が一審判決を不服として札幌高裁へ控訴しています。
出身校で見せていた「優等生」としての表の顔
川村被告は北海道釧路市の出身です。
地元の小中学校に通っていた時代はバスケットボール部に所属していましたが
当時から感情の起伏が激しく
周囲に対して暴言や暴力などの問題行動を起こす一面があったと指摘されています。
しかし、釧路市内の公立高校(釧路東高校と報道)に進学すると
彼女は驚くべき「模範生徒」としての表の顔を確立します。
1学年約110人という環境の中で、彼女の成績は常に上位20位以内をキープしており
時には学年で2位や3位の成績を収めるほどの優等生でした。
さらに学校生活ではバドミントン部の部長を務め
学級委員長も買って出るなど、周囲の信頼を集める存在だったのです。
欠席もほとんどなく、真面目で優秀な生徒として高校時代を過ごしました。
高校卒業後、彼女は小学校教師になるという夢を抱き
江別市にある北翔大学教育文化学部初等教育コースへと進学します。
ここまでは、誰もが羨むような順調なエリート街道を歩んでいるかに見えました。
大学進学と一人暮らしによる「荒廃と変貌」
北翔大学 教育文化学部 初等教育コースに進学
しかし、大学進学を機に江別市で一人暮らしを始めたことで
川村被告の生活は「タガが外れた」かのように急変します。
親の目が届かなくなった開放感からか
彼女の生活は一気に荒廃していきました。
かつての黒髪の優等生の姿はなくなり
髪を派手な金髪に染め上げ、足には龍のタトゥーシールを貼るなど
外見から周囲を威圧するような姿へと変貌を遂げました。
しだいに大学の講義にも全く出席しなくなり
小学校教師の夢は完全に形骸化し
単位を大量に落とす自堕落な日々を送るようになります。
アルバイト先のコンビニを生活の中心とする中で
SNSでの虚栄心を肥大化させ
のちに事件を引き起こす閉鎖的で歪んだ人間関係に深く囚われていくことになったのです。
家族構成と法廷で明かされた壮絶な教育方針
川村被告の家族構成は、父、母、兄の4人家族です。
インターネット上では「母親が教師なのではないか」という噂も飛び交いましたが
これについては確定的な情報ではありません。
母親は共働きで頻繁に外出していたものの
一審の法廷では最愛の娘が犯した大罪に涙しながら遺族へ深く謝罪し
「それでも親として娘を見捨てない」と強い覚悟を証言しました。
また、職人風の服装で働く父親は、
事件前まで娘と毎日連絡を取り合うほど親密な関係を築いており
法廷の尋問中には感極まって「うちの娘です!」と叫び、深い苦悩を露わにしました。
この裁判で最も世間の注目を集めたのが
家庭内で行われていた教育方針
特に父親が放った「殴られたら殴り返せ」という指導の真意でした。
実は高校時代、優等生として振る舞っていた川村被告の裏では、
陰湿で過酷ないじめが発生していました。
学校内で暴言を吐かれ、飲み物に異物を混入され
靴を隠されるといった執拗な嫌がらせを受け
彼女は精神的に完全に限界を迎えており
親に対して「死にたい」と絶望のメッセージを漏らすほど追い詰められていたのです。
父親は学校側へ相談を重ねましたが事態は一向に改善せず
最愛の我が子が自殺してしまうかもしれないという極限の恐怖に直面していました。
そこで父親は、「ただ黙って耐えて死を選ぶのではなく
自分の身を自分で守れる強さを持ってほしい」という必死の願いを込めて
「殴られたら殴り返せ」と言葉をかけ、娘を鼓舞したのです。
父親としては、決して無差別に暴力を振るうことを肯定したわけではなく
「自分が悪いときには絶対にやってはいけない」
「相手から不当に攻撃された場合のみのケースバイケースの判断」という
厳格な前提条件を設けた上での
「我が子を絶望から救い出すための励まし」でした。
しかし、悲劇的にもこの教えは、
大学進学後に精神的なブレーキを失った川村被告の中で
歪んで解釈されてしまいます。
「やられたら手が出る」「暴力によって問題を解決する」という身勝手な肯定感へとすり替わり
今回の被害者に対して容赦ない暴力を主導する
暴力的なパーソナリティを形成する一因になってしまった可能性が、裁判の過程で浮き彫りとなりました。
事件当時付き合っていた彼氏について
アルバイト先での出会いと彼氏「げん」との関係
川村葉音被告が生活を荒廃させていくプロセスにおいて
大きな存在となっていたのが、当時交際していた彼氏の存在です。
相手は、川村被告が働いていたアルバイト先のコンビニで
同じように勤務していた、少年A(当時17歳、周囲からの愛称は「げん」)でした。
二人の交際は2023年6月頃からスタートしたとされています。
二人の関係性は、年上であり行動力もあった川村被告が
完全に主導権を握る形で成り立っていました。
川村被告は自分の車を所有しており
まだ17歳で免許を持たない少年Aを助手席に乗せて
頻繁に連れ回すなど、彼女がリードする閉鎖的な交際を続けていました。
大学の講義をサボり、地元のコンビニという狭いコミュニティの中で
二人は周囲が見えなくなるほどの強い共依存関係に陥っていったのです。
インスタグラム画像の特定とネット上での拡散
この凄惨な集団暴行死事件が報道されると
ネット上では加害者グループの素性特定が急速に進みました。
その中で象徴的だったのが、川村被告のインスタグラムアカウントの特定です。
川村被告のインスタグラム(現在は削除済み)には、
金髪姿の彼女と彼氏である少年A(げん)が仲睦まじく寄り添うツーショット画像や
日頃のデートの様子が多数投稿されていました。
地方都市における不良文化への憧れやSNS上の虚栄心を隠そうとしないこれらの画像は
事件のあまりの残虐さとのギャップから
ネット上の掲示板やSNS上で瞬く間に特定され
凄まじい勢いで拡散されることとなりました。
この「デジタルタトゥー」により、二人の歪んだプライベートの姿は、
事件の異常性を象徴するビジュアルとして世間に広く知れ渡ることになったのです。
川村被告のインスタに少年A(げん)と共に写っている画像は、現在削除されていますが
拡散された画像は、Xで確認できます。
川村葉音、彼氏が写った写真
— き (@o0s_ui) October 30, 2024
名前もバイト先の正確な店名も知ってるよ(^_^) pic.twitter.com/mlifXJvU6x
彼氏の事件への関与は?
凄惨な暴行現場への招集と少年Aの役割
では、彼氏である少年A(げん)は、
この男子大学生集団暴行強盗致死事件にどのように関与していたのでしょうか。
事件の引き金となったのは、川村被告の親友である八木原亜麻被告と
被害者の長谷知哉さんとの別れ話に端を発する男女間のトラブルでした。
親友から相談を受けた川村被告は、狂気的なまでの仲間意識を発揮し
自身の車を運転して彼氏である少年Aを真っ先に現場へと向かわせました。
さらに、後に暴行の主犯格とされる川口侑斗被告(当時18歳)ら地元の知人たちを次々と招集し
深夜の公園に凄惨な暴行の舞台を作り上げたのです。
少年Aは、川村被告に言われるがまま現場の公園に呼び出され
そのまま男女6人の集団暴行の輪に加わりました。
そして被害者に対して容赦のない激しい暴行を加え
死に至らしめるプロセスに直接関与したとされています。
逆らうことのできない歪んだ共依存関係と
閉鎖的な集団心理が、当時17歳の少年を凶悪な強盗致死事件の実行犯へと変貌させてしまったのです。
少年Aの現在の裁判状況と他の被告の動向
2026年7月現在、この事件に関与した男女6人の裁判は、
それぞれの立場や年齢によって状況が大きく分かれています。
川村被告に言われるがまま犯行に及んだ彼氏の少年A(当時17歳)については、
現時点で「裁判の日程はまだ決まっていない」状況にあります。
同じく、トラブルの発端となった八木原亜麻被告(21)も裁判日程は未定となっています。
彼らの閉鎖的で歪んだ関係性が事件の心理にどう影響したのか
今後の公判で詳細が追及されることになります。
なお、本件の加害者たちの判決状況は以下の通りです。
| 被告名 | 事件当時の立場・役割 | 一審判決(札幌地裁) | 現在の状況(2026年7月時点) |
|---|---|---|---|
| 川村 葉音 (21) | 被害者の交際相手の友人。 犯行の流れを作出して牽引したとされる。 |
懲役30年 (求刑:無期懲役) |
控訴中 (被告・検察の双方が控訴) |
| 滝沢 海裕 | 特定少年(当時18歳)。 | 懲役20年 (求刑通り) |
判決確定(控訴せず) |
| 少年 | 当時16歳。 | 懲役9年以上13年以下の不定期刑 | 判決確定 |
| 川口 侑斗 | 暴行の主犯格とされる(当時18歳)。 | — | 2026年7月13日に初公判予定 |
| 八木原 亜麻 (21) | 被害者(長谷知哉さん)の元交際相手。 トラブルの発端。 |
— | 裁判日程未定 |
| 少年A(げん) | 川村被告の交際相手(当時17歳)。 コンビニアルバイト店員。 |
— | 裁判日程未定 |
まとめ
今回の記事では、江別市で起きた男子大学生集団暴行強盗致死事件と
その主要な被告である川村葉音の人物像について詳しく掘り下げてきました。
高校時代までは成績優秀で、部活の部長や学級委員長をこなすほどの
「誰もが認める優等生」だった川村被告。
しかし、大学進学に伴う一人暮らしによって生活は一変し
髪を染めタトゥーシールを貼り、夜のコンビニコミュニティに溺れる中で
その精神は急激に荒廃していきました。
過酷ないじめから我が子を守るために父親が放った
「殴られたら殴り返せ」という魂の指導が
皮肉にも彼女の暴力を肯定する歪んだ価値観へとすり替わってしまった背景には、
言葉にできない悲劇性を感じざるを得ません。
アルバイト先で出会った17歳の彼氏「げん」を巻き込み
親友のトラブルのために車で凶悪なメンバーを呼び集めて犯行を牽引したその罪は、
あまりにも重いものです。
一審の懲役30年という重刑に対し、現在は被告・検察の双方が控訴しており
舞台は札幌高裁へと移ります。
今後、残る加害者たちの裁判が進むにつれ
この閉鎖的な人間関係が秘めていた闇の全貌が
さらに明らかになっていくことでしょう。



